『立喰師、かく語りき』

立喰師、かく語りき。

例の映画についての本。笠井潔鈴木敏夫押井守の対談は面白かった。このオジサン、相当に今の日本が嫌いらしい。かといって昔の日本が大好きというわけでもなかろうが。たんなるノスタルジーは映画を作る根拠にならないことを示して見せたのは、クレしんの『オトナ帝国の逆襲』であったことだよ。
ただまあ、戦後の日本を総括して映画というのは本当に少なくて、『パトレーバー2』、『天国と地獄』、『仁義なき戦い』ぐらいだろうか。『立喰師列伝』はそれらの系譜に連なる稀少な映画である。