『シャアへの鎮魂歌 わが青春の赤い彗星』

シャアへの鎮魂歌 わが青春の赤い彗星

シャアへの鎮魂歌 わが青春の赤い彗星

シャア・アズナブルの人格を構成する最も重要な要素のうちの1つが池田秀一氏の声であることは間違いない。
氏とシャアの出会い、作品への思いが存分に綴られていて面白い。
また氏にとってはファーストガンダムで燃え尽き完結していて、『Z』や『逆シャア』には違和感があったという。
なるほどね。それらのシャアは何か富野監督の戸惑いとか苛立ちがシャアにこめられていて、すっきりしない感じがあった。
そこがまた魅力的でもある。己の正しさを信じて疑わないものなどいかがわしいだけだし、俺にとってはかっこよくない。
ただし池田氏自身もまたそんなシャアに違和感を感じながら演じていたという。
そして劇場版の『Z』のほうがしっくりきていたらしいから驚いた。
世の中わからんもんだな。