本日は日直でございます。
土曜の日直で重要なのは開業医さんからの紹介である。
開業医さんが診察して二次三次の施設に行く必要があると判断した患者さんであるから、重症である可能性が高い。
また軽症であっても開業医さんの面子をつぶすようなことは絶対にしてはいけない。
そんなわけで結構気を遣うのである。

日直の業務は無事に終了して夜アッペがあった。
年に2回くらいしか遭遇できないほどのひどいアッペだった。
回盲部切除のやむなきに至った。糞ロウはまだ1例も経験していないし今後も経験したくないものだ。
そんなわけで本日も日付が変わっていた。

それに引き続いて、嫁が出産のために近所の産婦人科に入院しているというので行ってみると、グッドタイミングで分娩が始まり、立ち会いすることができた。
年配の産婦人科の先生が、真夜中だというのに一人で会陰縫合をされており、下っ端根性のしみついた俺様朕は、「手伝わなくていいのかなあ」と覗き込んでいた。
すると看護師さんに、見ないほうがいいという感じで遠ざけられた。私が外科医ということを知ってたのかな。
実際に見てしまうと「あ、そこはマットレスにして」とか「もっと細い糸を使って」とか「バイトは小さめで」とかいらんこといいかねないから見なくてよかったんだろう。信頼してまかせるのが一番である。