食道学会に行って少々お勉強。
JCOG9907を踏まえた治療方針がかなり浸透してきたようだ。
cStage1はT1aは内視鏡的切除、T1bは手術。
cStage2と3は術前化学療法+手術。
明らかなT4はCRT。
ということでしょうか。

VATS-Eもだんだんと普及してきたようだ。
先代の教授のころはカンファレンスで鏡視下手術と呟こうものなら殺されそうな雰囲気だったわが母校でも、教授が変わってから積極的に取り組んでいるようだ。
先進的な施設ではSalvage surgeryにもVATSを取り入れている。
つーか低侵襲手術はSalvageのようなハイリスク症例にこそ良いものなのかもしれんね。

特殊型の食道癌も色々とセッションがあった。「食道疾患に関する知の集積を図る」というスローガンにふさわしいものだったと思う。
とりあえず類基底細胞癌の治療方針は基本的に扁平上皮癌と同様でOKっぽかった。印象としてはリンパ行性転移は穏やかで早期癌では扁平上皮癌よりも予後良好かもしれない。しかし早期に血行性転移をきたすので進行癌も多い。良いか悪いか両極端で中間が少ないという感じかしら。
癌肉腫は私は1例しか経験が無く、それもとてつもなくmiserableだったので、癌肉腫=めちゃくちゃ悪いというふうに思っていたが、それほどでもない症例も多数あるようだ。