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- 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
- 発売日: 2008/04/04
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やっと見た。遅すぎるよ、俺。
こんなにも米国金融が崩壊する御時世になってから見るなんてさ。
ドキュメンタリーは事実の全てを写し取るものではないのだから一面だけしか描かないのは悪いことではない。これで米国医療万歳野郎が少しでも減るならいいことだ。
日本もこの映画で描かれるような米国みたいに、こんなになってしまったなら悲しいことだ。でもこうなってしまったほうが俺たちは楽になるかもな。奴隷医から解放されるのかも。
この映画で隠されている米国医療の事実は、日本とは金額・頻度とも比較にならぬほどの訴訟、それに伴う高額すぎる医療費、全体としてはレベルの低い医療、そしてお金持ちには世界最先端の医療、という米国の現実。マイケル・ムーアはこれらのほとんどを無視して、中流下流の人々にとっての米国医療しか見せないのだ。 日本のしょうもないテレビ番組が米国医療の素晴らしすぎる部分しか見せないように。
英国の医療は安いがアクセス・クオリティは最悪であることをムーアは見せていない。フランスについて「フランス人は週35時間しか働かない」というセリフが出てくるが、これは医師・看護師も同じなので、アクセスは相当悪いと思われる。
カナダのことは知らん。キューバの薬代が安いのはけっこうだが、物価を無視して安い安いと言ってもただのアホと思われるだけなんじゃ。
という感じで突っ込みどころ満載ですが、米国の医療環境改善が目的ならこれはこれでありと思いますよ。