『チェンジリング』

私がこの街を留守にしている間にできたシネコンに行った。
街の中心から少し離れたところにある。中心地にはシネコン以外の映画館はほとんどない。

というわけで外れにある東方系のシネコンで、クリント・イーストウッドの最新作を観たのである。
私は、『スペースカウボーイ』以降の彼の監督作はほぼ全て劇場で見ている。

今回のイーストウッドはいつものように、主人公に究極の選択を迫ることはない。

警察は明確に悪であり、アンジェリーナ・ジョリーは母親として息子のことに懸命になる。そこにあまり葛藤の余地はない。

その分、スリムで緊張感があってテンポが良くなったのではないか。

印象的だったのは電話局で働くアンジーのローラースケート。そして首にかけたマイクが深い胸の谷間にジャストフィット。

また処刑の場面はやはり思うところがあった。

最後に、彼女は息子を探すことをけっして止めなかった、とテロップが入って終わるのがいいね。もちろん息子と再会するのが正しいハリウッド・エンディングなんだろうけどね。