『日露戦争、資金調達の戦い: 高橋是清と欧米バンカーたち』

日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち (新潮選書)

日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち (新潮選書)


日露戦争の戦費調達の物語。帯の、もうひとつの坂の上の雲!という煽りはウソではない。とても面白かった。

資金的にも綱渡りだったことがわかる。それはロシアにとっても同じだったのだけど。100年もまえにロンドン、NYで資金調達に奔走した人たちのことを思うと胸が熱くなるな

今や日本は純債権国で当時とは違う。世界で最も豊かな国の一つだ。経済的な危機になると円は逃避先になるくらいだ。政府部門の債務はとんでもないことになっているけど、この本を読めばそんなのなんてことないとわかる。外人に外貨建てで借りなければ資金がない、輸入ができないという時代とは決定的に異なっている。