『ミュンヘン』

ミュンヘン スペシャル・エディション [DVD]

いつの頃からか、スピルバーグカミンスキーの映像の質感が心地好く感じられるようになった。ヨーロッパの都市ってきれいですね。手垢にまみれたエピソードを積み重ねられても、面白く見られるのはそのためだろうな。

主人公は守秘義務ゆえに家族と十分にコミュニケーションがとれない。祖国とも、情報源を守るために、コミュニケーション不全に陥る。本作でHomeというとき、家族および祖国の両方をさしているが、主人公は両者から疎外されている。最終的には家族のもとへ帰るのだが、それがスピルバーグの長年のテーマの回答というわけではあるまい。