大野事件傍聴記拝読

http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_ace1.html

福島県大野事件の初公判の傍聴記である。上のブログ主の先生は東京女子医大の人工心肺の一件で濡れ衣を着せられ、1審で無罪判決を勝ち取り、現在控訴中というお方である。本件の傍聴記を書くのにこれ以上ふさわしい人物はいない。この先生が見事抽選に当選されたのは、我々外科系医師にとっては不幸中の幸いというほかない。
御自身の体験と重ね合わせて繰り出される傍聴記録は迫力満点、読むものの心を打たずにはいない。

臍帯をジンタイと読むくだりなんかは爆笑必至である。マスコミは、「最悪」「やっちゃった」などのK先生の言葉尻を捕らえた偏向報道をしているが、この検察の人の間違いも報道してあげればいいのである。

ちなみに、間抜けなのは、初めに出てくるジンタイ君だけで、その後は検察も弁護側も頭の切れる人たちが舌戦を繰り広げるという感じになっている。

どうでもいいことだが、外科系医師というのは、ピンチになると、冗談言ったり茶化したりして冷静さを保とうとするタイプと、激昂して怒鳴り散らすことで冷静になり調子を上げていくタイプがいる。私は前者です。K先生もそうなのかなあ。ちなみに後者は周囲にとっても嫌われる傾向があるが、オペが上手くて、オペ中の感情を持ち越さないさっぱりした性格であれば、許されます。